ビデオテープは既に寿命を迎えている

重度なカビの生えたVHSビデオテープ
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貴重な動画が消滅する危機に直面している!

ビデオテープに記録された貴重な動画が、無くなってしまう危機が迫っています。

なぜ危機なのかと言うと、ビデオテープが寿命となりつつあるからです。

と言うよりも、すでに寿命を超えているからなのです。

バックトゥ昭和【VHSデジタル化工房】が取り扱っているテープの写真

世の中の、ほぼすべての人工物には寿命があります。

ものによって、その寿命時間は大幅に変わってくるのですが、いずれは使えなくなる運命にあります。

ビデオテープは、磁気テープで構成されていますが、徐々に記録された磁気が低下していきます。

寿命に影響するのは、磁気低下だけではありません。

テープベース素材がプラスチック素材で作られているため、ベース部分が劣化して、テープが切れたり貼り付いてしまったりして、使えなくなってしまう事もあるのです。

さらには、カセットテープ内にカビが発生してしまい、再生できなくなってしまう問題も起きてきます。

(カビの生えたテープをVTRで再生すると、ヘッドが目詰まりを起こし、機器不良となってしまいます。)

重度なカビの生えたVHSビデオテープ

信じられないかも知れませんが、このカビの発生は、高温多湿の日本では、最も多く発生している寿命事象なのです。

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ビデオテープの寿命はいつ来る?

ビデオテープの寿命は、約20年と言われています。

でもこれは、保管方法や環境によって、かなり変わってくる様です。

ビデオテープにカビが生えたり、テープが張り付いたり切れてしまう問題発生時期は、保管している環境の影響を大きく受けるのです。

テープがワカメとなった状態

ご想像通り、高温多湿の環境が、これらの症状を促進します。

ですから、場合によっては、20年よりももっと短い時期に、ダメになってしまう事だってある訳です。

ビデオが世の中に登場して、ビデオテープが最も多く使用された時期は、1980年代から1990年代だと思いますから、耐用寿命の20年なんて...もうとっくに過ぎているのです。

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寿命となってしまったテープの復活方法

貴重な動画が収められたビデオテープが、寿命となってしまっても、簡単には諦められないですよね。

お子さんの小さい頃の記録などは、何ものにも代えがたいものだと思います。

既に寿命を迎えてしまったビデオテープは、復活させる事ができるのでしょうか?

色々な寿命事象に対する復活方法を紹介しますので、参考にして下さい。

  • テープ貼り付き
    テープが貼りついてしまった場合は、貼りつき部分をカットして、前後をつなぎ合わせます。
  • テープ切れ
    テープ切れ前後をつないで、補修します。
  • テープにカビ発生
    テープを巻き取りながら、カビ取りを行います。
    ひどいカビの場合は、テープを全て引き出して、テープを拭き上げていきます。
  • 磁気低下
    磁気低下を起こすと、画像ノイズが目立つようになります。
    ひどい場合は、まったく再生できなくなります。
    残念ながら、この様な磁気信号自体が無くなってきてしまって、動作不良に陥ったビデオテープは、復活させることが出来ません。

切れてしまったテープの写真

テープ切れなどの補修を行うと、部分的に動画抜けが発生します。

カビなどの補修も、完全に除去できないと、機器不良の原因となりますので、リスクがあります。

ご自分で行う方法について、別ページで紹介する予定としていますので、参考にしてください。

リスクと手間を考えたら、専門工房に頼むのがおススメです。

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貴重な動画の永久保存方法は?

寿命のあるビデオテープを、どのようにすれば、後々の世代まで残せるのでしょうか?

とても大きな課題ですよね。

ビデオテープをどのように保管すれば、永久保存できるかご存じですか?

残念ながら、「無理!」と言うのがその答えなんです。

ビデオテープを、これから更に何十年も保管しておくことは、無理なんです。

それだけでなく、そんな未来社会までビデオテープを保管できても、再生する機器が無くなっているのだと思います。

では、どうしたら後世に動画を残せるのか?

最も良い方法は、信頼性が高く、多く市場に出回っている記録メディアに、動画をダビングして保管することです。

VHSビデオテープからDVDへダビングするイメージ

でも...お気づきでしょうか?

冒頭部分で説明しましたが、ほぼすべてのものには寿命があるのです。

...と言うことは、ダビングした新しいメディアにも寿命があるという事なのです。

それじゃ...どうしようもない...って思いますか?

実は、解決策があります。

新しいメディアから、さらに新しいメディアに、ダビングを繰り返していくのです。

DVD/HDD/SSDのメディア

これは、昔のアナログ時代にはできなかった芸当です。

何故なら、アナログ記録では、録画再生時に発生するノイズの影響で、ダビングを繰り返すうちに、どんどん画像が悪くなってしまい、ついには見るに耐えない動画となってしまうのです。

でも、デジタル記録なら、この点は大丈夫。

記録データーに部分的に欠損などがあっても、勝手に修復してくれるからです。

そのため、いつも鮮やかな初期の画像品質を保つことができます。

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デジタルデータはバックアップが重要

デジタルメディアには、アナログメディアとはちょっと異なるウイークポイントがあります。

デジタルメディアは、前述の通り、ほぼオリジナルと同じコピーを作ることが出来るのですが、一旦不具合が発生すると、記録媒体全体の記録内容が再生できなくなってしまう事があるのです。

修復可能な場合もありますが、修復不可能な場合もあります。

CDやDVDなどのメディアを使い込んで来ると、表面に傷が付いたりしますよね。

「こんなに大きな傷がついていても、再生出来るって、やっぱりデジタルってスゴイ!」なんて思っていたら、ある日突然、全然再生できなくなってしまったという経験のある人が多いのではないでしょうか?

パソコンも、同じ様にデジタル記録媒体を使用して動作していますが、HDDが壊れてしまって、データが全部消えてしまい、修復できなくなった なんて話をよく聞きますよね。

貴重な動画データは、長期間保管するという目的ですから、このような事が起きない対策が必要となります。

その唯一の方法は、データーバックアップです。

貴重な動画を、複数のデジタルメディアに残しておくのです。

同時ダビングのイメージ画像

定期的にバックアップしておけば、メディアが破損しても、バックアップしたメディアから復元することが出来ます。

同時ダビングを行い、HDDやSSDにも動画データを記録し、パソコンで扱える状態にしておくことが重要なんです。

HDDやSSDの動画データを、さらに他のメディアなどにバックアップしておけば、未来永劫、大切な動画を残すことが出来る様になります。

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主なメディアの寿命目安

主な一般用メディアの寿命について、まとめておきます。

この寿命数値は、あくまで目安であると理解して下さい。

同じメディアの仲間の中にも、多くの種類があって、種類別に寿命が違ってきますし、メーカー・製造方法・素材の違いなどによっても、寿命は変わってきます。

また、振動や環境の影響を受けたり、メディア個々のバラツキもあることから、多くの要因が絡み合い、期待寿命を発揮できないケースもあり得ます。

以下に、主な記録メディアの寿命目安をまとめましたので、参考にしてください。

  • ビデオテープ     :15年~20年くらい
  • CD・DVD      :10年~30年くらい
  • SDカード・USBメモリ:5年~10年くらい
  • ハードディスク    :3年~5年くらい

ビデオテープからDVD/HDD/SSDへのダビングのイメージ図

デジタルメディアの寿命は、意外と短いって思いますよね。

ビデオ動画を、デジタルメディアにダビング記録しても、やっぱりバックアップが重要なのだと言うことが良く分かります。

(これ以外に、長期保存用光ディスクと言うのがあって、100年以上の寿命の様ですが、あくまで保管用で値段も高いので、ブルーレイディスクとして頻繁に利用するには不向きかと思います。傷がついてしまい100年は持たない...と思います。)

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