ビデオダビングを依頼するにあたって、何を準備してどんな確認したらよいかなどのダビング依頼前確認事項についてまとめましたので、参考にしてください。
ダビング目的を良く考えて記録メディアを選択する
昔に撮ったビデオが保管はしてあるけれど、VTRは捨ててしまったし、テレビもデジタル化したので、今ではもう見れない...
でも、何とかして過去の動画を見たいし、子供や孫たちに残したい...
こんな風に思っている方が多いのではないでしょうか?
そんな願いをかなえてくれるのが、ビデオテープをデジタル化するダビングですが、その目的によって、どんなメディアにダビングするのか、どのようにダビングするのかの方法が変わってきます。
デジタル化ダビングの目的は、主に3つあります。
これらについて、簡単に説明することにします。
テレビで見たい時の記録メディアはDVDがおススメ
ビデオテープのダビング依頼で、最も多い目的は「古いビデオをテレビで見たい」と言うものです。
DVDにダビングするのが最も便利で、出来上がったDVDを、DVD機器やプルーレイレコーダーなどへ挿入するだけで、懐かしのビデオが見れる様になります。
という事で、古い動画をテレビで見たい時のおススメなメディアはDVDです。
ダビング作業の申込み率から言っても、DVDが最も多い指定メディアとなっています。
ハードディスクなら、たくさんの動画をいっぺんに保管出来て、便利だと思いますよね。
でも、ハードディスクに記録された動画を、そのままレコーダーにつなげて、テレビで見ることは出来ないのです。
ハードディスクはレコーダーとは記録方式が違うため、ハードディスクへのダビングは、あくまでパソコン用とお考え下さい。
動画を永久保存したい時の記録メディア
DVDの利便性が高いというのは分かったけれど、DVDは傷が付いたりすると、再生できなくなってしまい、長期間の使用は出来ないのでは...って思いませんか?
残念ながら、その通りなんです。
傷の程度とつき方にもよりますが、場合によっては、全く再生できなくなってしまうこともあります。
傷がつかなくても、DVDの一般的な寿命は、10年~30年程度と言われているので、永久に保存したいと言うのは、もともと無理な話だと思います。
では、どのようにすれば、永久保存できるのでしょうか?
そのためには、次の2つの対応が必要となってきます。
- 複数のメディアにダビングしておく。
- メディアの寿命が来る前に、新しいメディアへ再度ダビングする。
複数メディアに記録しておけば、一方がダメになっても、もう一方から動画を蘇らせることができます。
そして、そのメディアの寿命が来る前に、新しいメディアにダビングすることを繰り返せば、永久に保存できる様になります。
(デジタル化した動画は、何度ダビングしても画質が落ちません!)
具体的には、
- DVDへのダビング枚数を2枚にしておき、1枚を再生観賞用にして、もう一枚を保管用にする。
- DVDへダビングする時に、同時にハードディスクやSSDにダビングして、バックアップしておく。
- ハードディスクやSSDへダビングして、パソコンで鑑賞し、これをバックアップしておく。
こんな方法を取れば、永久保存が現実化します。
検討してみてはいかがでしょうか?

パソコンで動画編集や管理したい時の記録メディア
動画をパソコンで編集したい時は、ハードディスクやSSDにダビングするのが良いと思います。
加工などもそのまま自由に行えますし、パソコンで動画を再生して楽しむ事もできます。
パソコンデータとして、コピーが簡単に行えますから、バックアップも苦労することなくできるので、おすすめです。
クラウドなどへバックアップしておけば、安心して長期間保管することができます。
(クラウドストレージ独自のバックアップ機能によって、保守されます。)
テレビ録画や市販ビデオが混ざっていないかを確認する
ダビングするビデオテープに、テレビが録画されていたりしないでしょうか?
よくあるケースですが、テレビを録画していたテープを使って、ビデオカメラで上書き撮影したために、部分的にテレビ番組が記録されていることがあります。
著作権の問題があって、テレビが録画されたビデオテープはダビングすることはできませんので、注意が必要です。
もちろん市販の映画などのビデオについても、法律上ダビングができません。
ダビング会社によって、細かい処置方法が異なるとは思いますが、主に次の様に対処されています。
- そのビデオテープ全体をダビングせずに返却する。
(多くの場合返金となります) - ビデオカメラ録画部分のみを選択してダビングする。
(多くの場合トリミング作業の追加料金が発生します)
テレビ番組などが映っている可能性のある場合には、その処置方法について、事前にダビング会社に相談するのが良いと思います。
ビデオテープ内のカビ発生状態を確認する
ビデオテープを長期間保管すると、カビの発生することがあります。
カビの発生頻度は、保管環境に大きく左右され、高温多湿の状態に置かれる割合が高いほど、カビの発生確率が高くなります。
カビが生えてしまったビデオテープを、そのままビデオデッキで再生すると、ビデオヘッドが汚れてしまい再生できなくなってしまうため、そのままでの状態ではダビングすることが出来ません。
多くのダビングメーカーでは、事前にカビ取り作業を追加する有料オプションがあり、そのオプションを選ぶことで、カビ取り作業後にダビングを行ってもらうことが出来ます。
カビ取り作業は、状態によってはかなり大変な作業となりますので、カビの発生度合いによって、オプション料金が変わっているのが普通です。
いずれにしても、ダビング依頼する前に、ビデオテープにカビが発生していないかを確認して、ダビング会社と相談する必要があります。
ビデオテープの切断やダメージを確認する
同様に、テープが切れていないか、ダメージを受けてワカメ状になっていないかなども調べて、事前にダビング会社と相談して下さい。
ダビング会社によるとは思いますが、これらも有償オプションにて、事前に補修してからダビングをしてもらえると思います。

ビデオテープの長さを確認する
ビデオテープは、120分が標準的ですが、これ以外のテープ長のテープも存在します。
短い分には問題は無いのですが、120分よりも長いテープとなると、DVDへの標準的な記録ができなくなります。
ダビング会社の対応は、色々あるようですが、120分までのダビングで1本のDVDを製作して、残り分でもう1本のDVDを作製したり、120分以降はダビングできないという処置をとっている会社もあるようです。
いずれにしても、120分を超える記録時間となっている場合には、事前にダビング会社へ連絡しておく必要があります。
3倍モード記録が混ざっていないかを確認する
ビデオカメラで撮影されたビデオは、そのほとんどが標準モードで記録されていると思います。
標準モードで撮られていれば、特に問題は無いのですが、3倍モードなどの長時間記録モードで撮られている動画をダビングする場合には、ダビング会社に事前連絡しておく必要があります。
3倍モードですと、120分テープで360分もの記録が出来ますので、どのような処置をするのか、事前に相談しておきましょう。
もちろん、動画の鮮明さは標準モードに比べてかなり劣りますので、覚悟しておく必要があります。
ビデオテープのケースが有るかを確認する
ビデオテープは、その保護のためにビデオテープケースに入ったまま送付するのが望ましいです。
一部のダビング会社では、ケースを外して送付するように指示している場合があるようですが、輸送中にショックや振動により、ホコリが内部に入ったり、破損するなどのリスクがあります。
いずれにしても、ダビング会社の指示に従って、輸送中に問題が発生しない様に、厳重な梱包を行って送付して下さい。
ダビング納期の適切性を確認する
長い間、保管してきたビデオテープですから、数日納期でダビングしたいと言うことは少ないかも知れません。
でも、結婚式にビデオを間に合わせたいとか、緊急に必要となる場合もあるのだと思います。
実は、納期によってダビング料金が大きく異なってくるダビング会社がほとんどなのです。
ですから、ゆっくりダビングして良いのなら、できるだけ納期の長いプランで申し込むと、料金が安く済むわけです。
いくら長い納期の方が安くなるからといっても、数カ月以上も先の納期設定は、不安も多くて現実的とは言えません。
1ヶ月程度の納期で、安価なダビング会社が合理的だと思います。

タイトル印刷依頼時は事前にタイトルを決める
ダビングしたDVDに、タイトルを印刷するサービスを行っているダビング会社もあります。
タイトル印刷を申し込む場合には、オリジナルのビデオテープに番号を付けるなどの処置が必要となり、ビデオテープ毎のタイトル情報リストの準備が必要なります。
タイトル情報を送付する前に、オリジナルビデオテープを送ってしまうと、タイトル情報を確認できなくなってしまうので、注意が必要です。
同時に、希望のディスクボリュームラベル(DVDに記録するDVD名称)を聞かれる場合もあるので、必要に応じて準備して下さい。
(ディスクボリュームラベルは、半角英数字のみで、16文字以内と限定されていますので、短く簡潔な名称を考えておく必要があります。)
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